支払う税金の種類

アルバイトの収入は給与所得となり、税金がかかる。個人の所得に対してかかる税金は、国に納める所得税、自治体に納める住民税の2つです。
また、親や配偶者の扶養に入っている場合は、自分の収入によって、扶養者の納税額に影響があるので注意が必要です。

所得税・復興特別所得税

所得税のかからないボーダーラインは103万円(フリーター・主婦・主夫問わず)。

ただし、学生は扶養控除等申告書にて、勤労学生控除申請を行うことにより、さらに27万円の控除が受けられ、合計130万円がボーダーラインとなります。

<所得税の考え方>

所得税は、年間の給与収入(年収)からいろいろな控除を引いた課税対象所得に税率をかけたものが月の給与より源泉徴収される仕組み。給与収入のある全ての人がうけられる控除は、給与所得控除の55万円(*1)と基礎控除の48万円 (*2)。
(*1)年収162.5万円を越えると、額は異なります。
(*2)合計所得金額が2,400万円超で控除額が減少しはじめ、2,500万円超で適用されなくなります。
この2つの合計を年間の給与収入から引いたものが課税対象の所得となります。

<所得税の税率>

所得税の税率は5%~40%。所得が多い人ほど税率が上がる仕組みで、税率は表の通りです。
なお、東日本大震災の被災者救援の財源確保のため「復興特別税」が実施されています。

復興特別所得税は2037年まで、所得税額に2.1%の税率を乗じた金額が徴収されます。

課税される所得金額 税率 控除額
1,000円 から 1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円 以上 40% 2,796,000円
※国税庁ホームページより引用

<所得税の計算例>

・月収10万円、年間の給与収入(年収)120万円、他に保険料控除や扶養控除等が無いフリーターの場合
→120万円(年間の給与収入)-103万円(控除合計)=17万円(課税対象所得)
17万円(課税対象所得)×0.05(所得税率)-0円(課税対象所得に対する控除)×1.021(復興特別所得税率)=8,678円(所得税)

税金自体は大きな額ではないが、103万円を超えると学生やフリーターの場合、親の扶養控除を外れてしまい、親が支払う税金が高くなってしまうので注意が必要です。

所得税と源泉徴収

源泉徴収とは、雇用主が労働者へあらかじめ所得税を引いた状態で月の給与を支払うということです。年間の給与収入103万円以下、1カ月の給与収入8万8000円未満は所得税を払う必要がないので、もし源泉徴収されていれば、年末調整や確定申告を行うことで、払いすぎた税金が還ってきます。

住民税

住民税も所得税と同様に課税対象所得に対して税率を掛けたものと、定額を徴収する二つの仕組み。所得税との違いは、前年度の所得に対して課税され、その分を6月~翌年5月にかけて支払うという点です。
例えば昨年は働いていて、今年は無職の場合や、転職して所得が少なくなった場合など、支払額が思ったより多いということになりかねないので気を付けましょう。
住民税は①所得割と②均等割を足したもので構成されます。
①所得割は前年の課税対象所得に税率(全国ほぼ一律10%)をかけたもの、②均等割りは自治体によって異なるが、収入額に関係なく5000円前後の固定税額となります。

<住民税の課税対象所得のボーダーライン>

都道府県によって異なるが、所得割が100万円、均等割は93万円~100万円が非課税のボーダーラインです。
住民税所得割の課税基準は総所得金額が45万円(地域によって異なる)を超えなかった場合に課税されないというルールがあるため、「給与所得控除55万円+住民税所得割の課税基準45万円=100万円」となり、住民税所得割が非課税になるラインとなる。
均等割の場合には、この課税基準45万円が38万円から45万円の範囲で、住む地域の生活保護基準の級地区分によって異なります。
1級地が45万円(東京23区、神奈川県横浜市など)、2級地が41.5万円(神奈川県伊勢原市など)、3級地(千葉県木更津市など)が38万円となります。

①所得割の計算方法

税率は全国一律で10%。(※例外地域あり) 課税標準額(課税の対象となる所得)とは、年収から給与所得控除の55万円(*1)と基礎控除の43万円(*2)を引いたものです。

仮にその年の年収が105万円とした場合ですが、勘違いしがちなポイントとしては、100万円が住民税所得割の非課税のラインなので、「105万円-100万円)×10%=5千円」が住民税の税額になるのかというとそうではなく、実際に住民税を計算するときは、「(105万円-給与所得控除55万円-基礎控除43万円)×10%=7千円」が所得割の住民税の税額となります。非課税のラインである100万円を計算する際に使った45万円というのは、あくまで総所得金額が45万円を超えた場合に税金がかかるということを判断する基準であって、それを使って税額を計算するわけではないということです。よって、実際には住民税の基礎控除である43万円を使って、住民税の税額を計算することとなります。
また、所得税同様、学生の場合には年末調整または確定申告により「勤労学生控除」申請を行うと追加で26万円の控除を受けることができるため、98万円+26万円=124万円までが非課税となります。また、控除対象配偶者や扶養親族がいる場合には、更に控除を受けることが可能です。

②均等割の額

前述のように非課税基準があり、年収93万~100万円。税額は全国一律5,000円だが、自治体によって±1,000円前後の増額・減額があります。

<住民税の計算例>

住民税=所得割(課税標準額×全国一律税率10%)+均等割(4,000円前後の固定額)
・学生、東京23区在住、月収10万円、年間の給与収入(年収)120万円の場合
→控除合計124万円のため、所得割は0円、均等割は4,000円。(自治体により金額変動)
・フリーター、東京23区在住、月収10万円、年間の給与収入(年収)120万円の場合
→120万円-98万円=22万円(課税標準額)
22万円×10%(税率)=22,000円(所得割)
均等割…5,000円(自治体により金額変動)
22,000円(所得割)+5,000円(均等割)=年間住民税27,000

扶養を外れる年収のボーダーライン「103万円・106万円・130万円・150万円・201万円」

扶養には税制上と社会保険上の二つの意味がある

住民税=所得割(課税標準額×全国一律税率10%)+均等割(4,000円前後の固定額)
・学生、東京23区在住、月収10万円、年間の給与収入(年収)120万円の場合
→控除合計124万円のため、所得割は0円、均等割は4,000円。(自治体により金額変動)
・フリーター、東京23区在住、月収10万円、年間の給与収入(年収)120万円の場合
→120万円-98万円=22万円(課税標準額)
22万円×10%(税率)=22,000円(所得割)
均等割…5,000円(自治体により金額変動)
22,000円(所得割)+5,000円(均等割)=年間住民税27,000

税制上の「扶養」 =扶養控除 103万円/配偶者控除及び配偶者特別控除 150万円/配偶者特別控除 201万円

扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除とは、一定の所得の範囲の給与所得者に所得税法における控除対象者がいる場合で、対象者の所得が一定要件以下の場合に、給与所得者の所得から一定額を控除(所得控除)できる税制優遇制度のことです。
養う家族(子どもや配偶者など)がいる世帯に対して、生活にかかる費用負担を考慮し、税金負担の調整を行うことを目的として施行されています。
子どもや妻など、控除対象者が要件を外れ、扶養を外れると給与所得者の税金が上がることになります。

扶養控除…控除対象者の年収103万円以下

控除対象者(子どもなど)がいる場合、親の課税所得から一定額を控除し、親の税金が安くなります。
子どもなどの被扶養者(控除対象者)がアルバイトなどで給与所得を得ている場合、年収103万円以下であれば控除の対象になります。

配偶者控除及び配偶者特別控除…配偶者の年収150万円以下

夫の年収が1220万円以下で配偶者(妻)の年収が150万円以下の場合、夫の課税所得から一定額を控除し、夫の税金が安くなります。
夫の年収によって控除額が変わりますが、13万~38万円の控除が受けられます。

配偶者特別控除…配偶者の年収150万円超~201万円以下
夫の年収が1220万円以下で配偶者(妻)の年収が150万円超~201万円以下の場合、夫の課税所得から一定額を控除し、夫の税金が安くなります。
夫の年収によって控除額が変わりますが、1万~36万円の控除が受けられます。

社会保険上の「扶養」=約106万/130万

社会保険上の扶養とは、配偶者と3親等内の親族について一定の要件を満たせば、被保険者の勤める会社の健康保険や厚生年金など社会保険の扶養に入れるというものです。

社会保険上の扶養の判定その1…被扶養者(学生は除く)の年収106万円以上

勤務先の社会保険に加入が必要となる原則的なルールとしては、一定期間(※1)勤務しており、1週の所定労働時間と1カ月の所定労働日数が、一般社員の4分の3以上であることが条件です。

(※1)最初の雇用契約が2ヶ月以内の期間を定めている場合には、その他の条件に該当しても加入できない。ただし、2ヶ月を超えるか、2ヶ月を超えることがわかった時点で可能となります。


しかし、上記条件に該当しなくても、以下条件に当てはまる人は、やはり勤務先での社会保険加入が必須となるので、これまで親や配偶者の扶養家族になっていた人は扶養を外れ、社会保険料の負担が発生します。これには、収入の要件が入っていることに注目してほしいです。詳しくは勤務先に確認してみましょう。

・週の所定労働時間が20時間以上
・賃金月額が88,000円以上(※1)
・雇用期間が1年以上みこまれる
・501人以上(厚生年金の被保険者数)の従業員のいる企業
・学業を主とする学生(昼間学校に通う学生)でないこと
(※1)以下は1ヶ月の賃金から除ける。
・臨時に支払われる賃金や1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(例:結婚手当、賞与等)
・時間外労働、休日労働および深夜労働に対して支払われる賃金(例:割増賃金等)
・最低賃金法で算入しないことを定める賃金(例:精皆勤手当、通勤手当、家族手当)

健康保険料と厚生年金保険料は、以下を目安にしてみましょう。(2020年4月1日現在)

[東京都在住/39歳まで/年収106万円(通勤交通費含まず)の場合]
社会保険料…1カ月あたり約13,000円

社会保険上の扶養の判定その2…被扶養者の年収130万円以上

年収130万円以上になると親や配偶者の社会保険(健康保険)の扶養家族を外れてしまい、自身で国民健康保険料を支払う必要が出てきます。ちなみに、国民年金は、20歳以上60歳未満で日本に在住し、勤務先で厚生年金等に加入している人以外は、年収にかかわらず誰もが加入する義務がります。配偶者に扶養されている人のみ、年収130万円未満であれば、国民年金保険料を納めなくてよいですが、それ以外の人(学生も含む)は年収の額にかかわらず納める必要があります。一定の収入以下等の条件が揃えば、国民年金は保険料免除制度も利用できます。

上記のとおり、年収が増えたことにより健康保険の扶養から外れることになっても、勤務先で社会保険に加入できるかどうかは、わかりません。
勤務先の社会保険への加入要件は、前述のとおりとなるので、詳しくは勤務先に確認してみましょう。

また、健康保険料と厚生年金(国民年金)保険料の目安は以下。(令和2年4月1日現在)
[東京都在住/39歳まで/年収130万円(通勤交通費含まず)の場合]
・社会保険に加入した場合の社会保険料…1カ月あたり約16,000円
・社会保険に加入しなかった場合…国民健康保険料約6,000円(※5)+国民年金16,540円(令和2年度)=1カ月あたり約22,540円
(※5)前年の年収が約130万円の場合

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